原因
体質的な皮脂の組成異常や、皮脂の分泌量増加により起こると考えられている。
脂漏性湿疹に悩む人は、フケ症の人が多いが胃腸障害を伴う場合も少なくない。また、皮膚が不安定で色々な刺激を受けやすく、温熱、物理的刺激、化学的刺激、情緒により悪化し、細菌感染にも弱い。
ビタミンB群、特にB2、B6、ビオチンの欠乏、糖尿病や更年期の女性で発生することが多い。
症状
境界明瞭で粃糠性落屑と軽い赤みを伴い、湿潤傾向がなく痒みは軽いことが多い。
好発部位は、額の生え際、耳の前後、外耳道、まゆげ、小鼻、頸部、腋の下、ヘソ周辺、陰部などの脂漏部位。頸部の場合、やや隆起した紅斑で楕円形を呈する。痒みがあり、日光、温熱に敏感で春秋に悪化する傾向がある。
冬は温かい部屋に入ると赤みが強くなる。多くの場合、頭はフケ症で体質的な疾患のため再発しやすい。
乳児脂漏性湿疹
新生児から乳児期に発症する。この時期は、皮脂腺の機能が亢進しているため生じやすい。頭部や眉毛部分に生じることが多く、落屑(フケ)や赤み、痂疲(かさぶた)を伴う。頭、顔、おむつ部分、体幹部に生じる場合、アトピー性皮膚炎と区別しにくい場合もあるが、大抵2歳までに治癒する事が多い。
養生法
- 皮脂分泌の関係から刺激物や脂肪の多い食事、糖分を減らし、野菜や果物を摂取するよう心がける。
- 乳液やクリームなどの化粧品類に注意する。
- お風呂で清潔に洗い、余分な脂を取る
- 日光で悪化する可能性があるので注意する
- 規則正しい生活を心がけ、早寝早起きをする
- 便秘をしないよう注意する。
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