子宮内膜症の特徴
20~40歳の女性に起こりやすい
- 不妊
- 生理のたびに強くなる生理痛
- 骨盤痛
- 性交痛
- 排便痛
がみられ、
- 子宮後屈
- 子宮可動性の制限
- ダグラス窩に圧痛のある硬結
- 卵巣チョコレート嚢胞
- 血中CA125上昇
- ブルーベリースポット
なども認められる時に、診断される。
子宮内膜症とは
正常な場合、子宮内膜の組織が生理の周期に対応するように増殖と剥離を繰り返している。
しかし、子宮内膜症の場合、子宮内膜様組織が増殖と剥離を繰り返したり、炎症や癒着を引き起こしたりしてしまう。妊娠可能な女性の約10%ほどにみられる。これが原因となり、痛みや不妊を引き起こしてしまう疾患。
後発年齢
子宮内膜症は、エストロゲン依存性のためエストロゲンの分泌量が多い時期(20~40歳)に好発し、閉経を迎えると減少してくる。また、初潮の低年齢化、晩婚化、少子化などにより一生のうちの生理の回数が増えることが本症の増加に関係していると考えられている。
※妊娠・出産中は、エストロゲン分泌量が減少
好発部位
子宮内膜症は、腹膜、卵巣、ダグラス窩に好発する。痛みの原因は、卵巣チョコレート嚢胞とダグラス窩の病変がほとんどで、腹膜病変のみでは痛みを引き起こすことは少ない。腹膜病変は、不妊の原因となることがある。
その他、直腸、卵管、膀胱、尿管、虫垂、仙骨子宮靭帯、臍部など下腹部の様々な場所に発生する事がある。まれに、胸膜に子宮内膜組織が生じて、これが月経時に反復性に発生する気胸を引き起こすことがある(月経随伴性気胸)。
症状別の子宮内膜症部位
- 原因不明の不妊 ➡ 腹膜病変
- 不妊 ➡ 卵巣チョコレート嚢胞
- 月経痛 ➡ 卵巣チョコレート嚢胞、ダグラス窩病変
- 骨盤痛 ➡ 卵巣チョコレート嚢胞、ダグラス窩病変
- 性交痛、排便痛 ➡ ダグラス窩病変
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