お盆疲れによる体調不良(⇒皮膚炎の悪化)

最近立て続けにタイトルのようなケースに遭遇したので、いくつか例を見ながら考えてみたいと思います。

(Case1)アトピー性皮膚炎の男性

幼少より「アトピー性皮膚炎」で悩んでおり、7-8年程前から薬局に来てくれている方です。ここ数年は皮膚の症状が安定しており、「疲れ対策」と「デトックス」の商品が無くなるとご来店くださっておりました。

今回は久々に予約を取り相談したいとの事でしたので、「皮膚炎が悪化したのかな?」と思いました。話を伺ってみると、「お盆明けから発疹が出始めてこの一週間で体にも腕にも一気に広がってしまった!」という事でした。応急処置として皮膚科に行きステロイドを塗っているが、今のところ効果は実感できず皮膚炎は拡大し続けている様子。

ご本人的には、「お盆中の疲れが出たのかな?お盆明けからもずっと仕事が休めず多忙を極め、睡眠不足が続いている。今日やっと休みが取れた!」という事でした。どうやら、例年お盆になると体調を崩すようで、風邪をひいたり皮膚炎が悪化する傾向にある、と。自身の実家も奥様のご実家もかなり遠方なので、それだけでも疲れてしまうのでしょうね…。

急な皮膚炎を抑える漢方+疲労&睡眠不足対策の商品をお出ししました。


(Case2)痒疹の女性

もともと胃腸が弱めなタイプで「体調不良」「痒疹」の治療目的で来てくれている方です。いつも疲れが溜まると皮膚炎が悪化する傾向にあります。だいたいお盆になるとお互いの実家に顔を出すと思いますが、これが気をつかい疲れてしまうんですって!

確かに…女性は特にこの傾向が強いかも知れませんよね。今年もお盆以降、食欲が落ち大便が緩くなり胃腸の調子が悪かったそうです。そうなると当然のように疲労感も増してきます。幸い、痒疹の方には悪影響が無いまま回復してきましたが、このまま不調が続けばいずれは悪化を招いたことでしょう。


(Case3)自家感作性皮膚炎の女性

もともと体は強い方ではなかったが、ずっと無理をして走り続けてきたタイプの女性です。今までも無理がたたり色々と病気をしたり動けなくなったり等大変だったそうですが、仕事ややらなければならない事が多く何とかこなしてきた。そうこうしているうちに「自家感作性皮膚炎」を発症し、皮膚科通いしていたが治らないのでご来店くださいました。

自家感作性皮膚炎は落ち着いてきて、体調を崩す機会は減っていたがお盆で遠方への帰省、気遣い、暑さによる消耗、疲労によって久々に湿疹が出てきた!との連絡を受けました。風邪っぽくもなったようです。お盆も終わり自分のお家でゆっくりできたおかげで、徐々に回復してきました。



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恒常性の低下が健康を害する

以上の例から、「疲労」「ストレス」「気疲れ」「睡眠不足」が原因となり『恒常性維持』の力が落ちてくることが分かります。一般的には、「免疫力」という表現が分かりやすいかも知れませんが、生き物はみな「恒常性維持能力」が備わっています。これにより健康に生き続ける事が出来ます。良い状態をそのまま維持する、悪い状態から元の状態に戻す、という事です。

皮膚炎に悩む患者さんからよく言われることがあります。「とにかくかゆいので痒みだけでも抑えて欲しい」と。しかし、これはちょっと難しい依頼なのです…。どうしても叶えたい場合には、局所にステロイドを使用すれば可能です。もしくは、全身的にステロイドまたは免疫抑制剤を投与すれば叶うはずです。恒常性を無視させてしまうくらい無理矢理のパワー、ねじ曲げるくらいの力が無ければ無理でしょう。その代償として「副作用」がある訳です。

余談ですが、現在の様に台風が近づいている時期や梅雨など湿気の多い季節には、恒常性維持が難しくなります。体内の湿気が増えると、消化管や臓器の働きが低下してきます。漢方的に言えば「気」「血」「津液」の巡りが悪くなるという事です。

の巡りが悪くなると、頭がボーっとしてきたり喉の辺りに物が詰まっているような違和感を覚えます。の巡りが悪くなると、頭痛や肩こり、首凝りや痛みが起こりやすくなります。津液(水)の巡りが悪くなると、めまいや耳鳴り、頭痛が起こりやすくなり尿の出が悪くなったり浮腫んだり関節痛が起こりやすくなります。


健康を目指すのが「治癒」への近道

つまり、皮膚炎を治すには「免疫」や「アレルギー」などを含め、健康な状態になっていなければなりません。健康で元気な状態になれば自然と治っていくものです☆彡「環境ありき」だという事が患者さんをみていると痛感します。


お盆で疲れやストレスを感じてしまうのは、仕方ない事でしょう。「気をつかわなければ大丈夫!」って言われても…ふつうは実行できませんからね。

では、どうしたら良いものか?

「お盆が終わったらたっぷり休む」とか「やることあるけど、しばらく手を抜く」なども良いでしょう。もし休めないとなると、状況は悪化する可能性大です。薬物に頼るしかなくなります。

または、前もって体調を整えておく(お盆に向けて準備しておく)方法があります。暴飲暴食、睡眠不足をしないよう心がけた上で、「疲労対策」「ストレス対策」として、漢方や補助食品がかなり助けてくれます(^_-)-☆ご自身の体調や状況、環境に合わせて「自分にはどの方法がよいか?」を考えると色々とやり方はあると思います☆彡




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大善堂シモダ薬局
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この記事の執筆者

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下田弘通

♦薬剤師
♦国際中医師

日水製薬㈱主催 『アドバンスドセミナーin東京』全国7会場同時サテライト「スキンケア研修会」講師
イスクラ薬局経営塾in中野『カウンセリング』セミナー講師
栃木中医薬研究会in宇都宮『皮膚病に対する漢方での対応』講師
長野県84(ヤシ)の会in長野『バイオリンクと皮膚病』講師
栃木ヤクケンみどり会in宇都宮『皮膚病に対するバイオリンク』講師
神奈川・東京・千葉ヤクケンみどり会合同zoom研修会『皮膚病を通じて学んだこと』講師
東京・千葉・山梨・静岡ヤクケンみどり会合同zoom研修会『続・皮膚病を通じて学んだこと』講師
神奈川・埼玉ヤクケンみどり会合同リアル研修会in高崎『続・続・皮膚病を通じて学んだこと』講師
東海ヤクケンみどり会zoom研修会『皮膚病を通じて学んだこと』講師
栃木ヤクケンみどり会zoom研修会『皮膚病相談の考え方』講師
関西ヤクケンみどり会zoom研修会『皮膚病を通じて学んだこと』講師
健康未来創造研究会主催 2024年度関東ブロック総会in大宮「ブロック研修会」講師
健康未来創造研究会 ジャンプアップコスモスNEXT講師(zoom)
群馬県薬剤師会主催「登録販売者 資質向上外部研修会」「薬局製剤研修会」講師
幼稚園にてお母さん向け「子育て支援セミナー」
『食品添加物について』『アレルギー対策について』
『FM群馬』『FMラジオ高崎』ラジオ出演
皮膚病専門講座受講
店外活動、セミナーなど
















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