母乳育児の良さ④
引き続き母乳育児に関してですが、今回のテーマはカロテノイドです。
母乳に含まれるカロテノイドとその役割
含まれる主なカロテノイドは、
- α-カロテン
- β-カロテン
- ルテイン
- ゼアキサンチン
- β-クリプトキサンチン
- リコペン
この中で、赤ちゃんにビタミンAを供給するのは、
- α-カロテン
- β-カロテン
- β-クリプトキサンチン
【赤ちゃんの目の発達を助ける】
- ルテインとゼアキサンチンは、胎児期および乳児期に網膜の黄斑部に集積する
- 黄斑色素濃度は、目の健康状態や視力の度合いを測る目安となる
【赤ちゃんの体内で抗酸化機能を発揮】
- カロテノイド全般に期待できる
- 近年、ルテインとゼアキサンチンの有効性に関する実証研究が増加してきた
胎児期・小児期の状態がとても大切で、小児期や青年期に症状があらわれなくても成人や老年期になっての発病と関係するのではないか、と考えられている。加齢黄斑変性症なども同様で、この時期にルテインやゼアキサンチンをしっかりと黄斑部に集積することが大切です。
※人工乳にはβカロテンが添加されているが、その他のカロテノイドは含まれていない
(たとえ添加したとしても、吸収率が低くなってしまう)
新生児は、代謝が活発で体内に活性酸素が発生しやすい特徴がある。それ故、ストレスによる害を受けやすい。そのため、母乳によるカロテノイドの摂取がとても重要で、赤ちゃんの健康に役立っている訳です。母乳を与えている新生児に、さらにルテインやゼアキサンチンを補うことにより酸化ストレスを減らすと、病気を予防することが明らかになった。
つまり、母乳育児も大切で母乳の質を高めることもとっても重要ということ!
ルテインとゼアキサンチンは新生児の病気の発症を低減する
母乳および人工乳(不足した時のみ飲ませる)で育てている未熟児を対象としての試験データ。
「気管支肺異形成症」
「壊死性腸炎」
「未熟児網膜症」
この3つを発症する率を調べたところ、対照群(何もしてない方の集団)は約26%が発症した。一方、ルテインとゼアキサンチンを投与した集団では、約12%に留まった!
身体を形成する時期に、このカロテノイドを摂取するのはとても大切なことが分かります。
赤ちゃんは直接摂取することは出来ませんので、お母さんが摂取すると良いです。野菜などを積極的に摂れない方の場合、チクゴ株クロレラがいいですね!
母親にチクゴ株クロレラを摂取してもらうと、母乳に含まれるルテイン・ゼアキサンチン・βカロテンの濃度が高められる。母親の血中ゼアキサンチン濃度が高くなると、胎児の目の発達が優れているというデータもある。
また、
「子宮内胎児発育遅延児の母親は、血液と母乳のカロテノイド濃度が低い」というデータが出ている。このことからも、胎児の発育にカロテノイドの関与が大きいことがわかる。
※子宮内胎児発育遅延児とは、妊娠中に発症した胎児発育を抑制する因子によって、在胎週数相当より胎児の発育が遅延児した病態のことで、全妊娠の約8〜10%を占める
(母体の高度栄養失調、薬物、喫煙、アルコールなどが原因になるといわれるが、原因不明のことが多い)
ここで、母親がチクゴ株クロレラを摂取しておくと、出生時の体重が高くなった。また、母体のダイオキシンを低減し、母乳のダイオキシンの低減にも役立つことができる。身体からダイオキシンや農薬などの毒を排泄し、さらにしっかりとした栄養を補給することで、良い血液を作り、そして栄養満点の母乳を作ることができますね!
低出生体重児は、将来の生活習慣病のハイリスク因子となるので注意が必要です。また、この20年間に出生体重は200g以上も減少してきています。胎内での飢餓状態を経験することで、「生まれながらにして太りやすい体質」なんてのはあまりにも可哀想です。妊婦さんのしっかりとした栄養摂取がのぞまれます!
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